ガンバランスDEダンス
当方の環境では1秒に30フレームあるところを、記事を書くにあたって5の倍数フレームは無視して1秒24フレームとしています。予めご了承ください。
ANIMAXでは現在「YES!プリキュア5」の放送をしています。7月末から始まって、火曜日に漸くEDが「ガンバランスDEダンス」になりました。テロップを見る限り河野さんと永島さんが原画を描いているようなので、またどれだけアニメートについて詳しくなったかを確認するためにも、以前も少し書いたんですけど改めて記事にします。そういえばプリキュアボーカルBOXに付いているDVDを見ながら書こうとしたら、あれ何でかコマ送りしても1秒が17コマだったり33コマだったり訳わかんないことになってて出来ませんでした。
※ガンバランスDEダンスはどうやら何回かタイミングが変わっているようです。僕が書くのは、ANIMAX8/18放送分第34話「ミルクを守れ!白馬の騎士かれん」のEDです。しかし同局8/19放送分の第36話「目指せ完走!マラソン大会」のEDでは少なくともcut12のタイミングが異なっていました。調べてみると、どうやら34話は本放送では簡略ヴァージョンのEDだったようですね。この辺の事情は不明です。
殆どのアクションが2コマベースで構成されています。ゆえに特に記述がないときは2コマ打ちとなっています。
cut9。ワーン、ツー、ワンツースリーフォーファイヴときてのぞみです。シルエットに続いて手が見えて、のぞみ以外が揃っての主役ののぞみ登場ですからここは最重要ポイントです。ですので、長峯さん(某掲示板情報ではこの演出は長峯達也さんだそうですし、氏は東映を辞めるそうです。だからまあ参考程度にするべきですね。)がよくやられる、画面の主体が視聴者に働きかけることで力ずくで画面内に連れて行ってしまう正面カメラの奥行きを利用したアクション、つまりカメラ目線のキャラクターがカメラに近づいたり遠のいたりするアクションを使っています。何のことか分かんなかったら、8/30のフレッシュの演出が長峯さんなのでこの一文を頭に置いて見てみて下さい。で、その無下に出来ないここの正面カメラの奥行きを利用したアクションには、当然繊細な気遣いがされています。
アクション開始前の0枚目では普通に立っているのぞみですが、1枚目でいきなり前に出された手がカメラを覆います。2枚目で指を広げてハートが飛びます。3枚目でのぞみの顔にカメラが寄ってバストショットサイズ、4枚目で画面の殆どをのぞみの顔が占めます。5から7枚目がリアクションで顔が下へ、8・9枚目でもう少しだけ寄って、10枚目でやや引きつつ上方へ移動します。11枚目では一気にバストショットまで引いて、のぞみの顔はでこで切れています。手の振りが見えます。12から14枚目までのぞみの身体は下に移動しながら手拍子を打ちます。15から17枚目で身体が下に下がってリアクションをします。
ここまでのスペーシングは完璧だと思います。0・1、9・10枚目間のスペーシングは非常に広くなっています。広いスペーシングは諸刃の剣で、上手く使うとスペーシングにおけるアクセント(≠アクセントポジション)となりますが、多くの場合は「何か物体が突然物凄い速度で移動した」という印象になってしまいます。前者の効果を与えるにはそれを受けるスペーシングを取ってやる必要があります。スペーシングを小さくするのです。0・1枚目間は5から7枚目が、9・10枚目間は8・9枚目と15から17枚目がその役割を果たしています。5から7枚目と15から17枚目はリアクションと言って動作が終わったことを補完するためのものです。僕がしょっちゅう「作画はリアクションだ」と言っているのは、構造的にスペーシングが広くなることが不可避なリミテッドアニメーションにおいて、それを生かすためにはリアクションを利用する他なかろうという考えに至ったからです。このアクションで追記しておくと、1枚目以降リアクションに入る直前の4枚目までスペーシングは段々と小さくなっています。0・1枚目間があまりに異常なスペーシングだったので、リアクションのみならず全体でスペーシングをコントロールしていたのですね。他方、8・9枚目は予備動作で、次が顔を上げる動作ですから、反対方向への動きを入れることでアクションに整合性を与える役割です。リアクションとは少し性質が違います。しかしこの予備動作は、動きの構成という面でも非常に重要な役割を持っています。
続いて前述した動きの構成です。最初にわざわざのぞみの顔を隠したのは振り付けに要請されたものではないでしょう。一番見せたいものを一旦隠しといて出すのが面白いんです。いないいないばあみたいなものです。人の感覚のことについて僕は全く知りませんけど、人はそういう意外性が多分好きなんでしょう。だから優秀なアニメーターは、いろんな手を使って僕らを楽しませてくれます。極限状態の人の目をアクションの途中で見開かせたり、端正な顔が突然崩れたり、思わぬところでエクストリームを表現したり。以上全て河野宏之氏の例です。つまり河野さんは最強なのです。枚数が足らないとかいうのはとっくに越えているのです。そんなのが気になるとか言ってたら、枚数でしか作画の良し悪しを判断出来ないドにわかであることが分かってしまいますよ。まあ誰でもそんな時期はあります。アニメートについて分かり始めた時期ね。簡単に違いを感じることが出来るのは枚数だからそれに反応してオタク気取り。早く大人になれよ坊主。大人の世界の方が楽しいんだから。すぐ河野さん関係を検索していて見つけたにわかをイジメたくなるなあ。だってあいつら絶対こんな風にアニメートを見たことないから言い返せないことが分かってる。絶対勝てる勝負をやらないなんてつまんないもん。ファーストキッスはマシュマロの味、きっとそうだもん!それで前段落の最後の8・9枚目ですね。1から7枚目までの一連の顔見せのアクションを8・9枚目はその骨格を受け継ぎながら次のアクションの予備動作を兼ねているというのが素晴らしいです。いやむしろ全体の流れで見ると、骨格を受け継いだというか内臓を入れて筋肉を付けて生物を作り出してしまったくらい前にグッとくる動きが効いています。5から7枚目は1コマ打ち、8・9枚目は2コマ打ちとなっており、減速させることでこのアクションをしっかり見せている見事なタイミングのことも最後に書いておきましょう。
動きの構成についてもう一つ良いところがあります。手を打つ箇所が二箇所あり、いずれにも使われている手法です。手を打つアクションに入るときは手を外側に開き、その後手を離すアクションのときは手を内側に閉じています。両の手は、二つのアクションにおいてXを描くような感じになっています。このように関節を対するように折ってアクションをさせることで、より動感のあるアクションを描くことが出来るのです。
cut10。りんちゃんのフリフリ身体ゆすりダンスです。何てことないアクションなので何とかしようと1・2・3・4コマを使って頑張ってはいるんですけどイマイチです。スペーシングはそれだけで圧倒的な効果を持つ一方で、タイミングはそうではないようです。こういうアクション自体が凡庸なときに上手いやり方を思いつかなかったらベタ打ちにしておけばいいと思ったのですが、次カットのうららがベタ打ちで良いアクションになっています。ただでさえ規則的なベタ打ちで、それが続くと単調に見えるでしょう。なので泣く泣くタイミングを操作したのではないかと想像します。。
cut11。うららのベタ打ちダンスです。ベタ打ちはスペーシングを極端にすると非常に面白いのですが、上手くやるのが中々難しいので、原則としてはオーバーラップさせ続けると良いでしょう。しかも絵の枚数を使える2コマ打ちならその優位性は顕著です。当然ここでもメインの大きなアクション、手のアクションではオーバーラップをさせています。しかし身体のアクションについては、手の動きに合わせてそれを補完するスペーシングを取っています。例えば手が下方へのアクションをしているときには身体の下方へのアクションのスペーシングを広くするというような感じです。また絵の入れ方も上方へのアクションのときに3枚、下方へのアクションのときに2枚使って違いを出しています。これらの違いによって規則性の中にも躍動感が感じられ、ダンスに二元的な魅力を付与しています。
他方で30コマ/秒のテレビ放送ではアクションとビートに一体感がありません。24コマ/秒だとどうなんでしょう。上3枚下2枚の身体の動きを一つのアクションとしたときのアップポジションとビートが同期していないと、ここは良いアニメートではあっても特別にはなれないと思います。
cut12。こまちさんの一日ぴかぴかダンスです。フォロースルーとリアクション、予備動作を1コマにしています。セオリー通りといった感じですが、大したスペーシングもないので1コマのところがクドいような感じもします。それはcut10と同じタイミングの操作が原因なんでしょうか。
cut13。かれんさんです。かわゆいですのう。そう言えば爺やさんってサニタリーボックスも当然掃除しているんでしょう。だからかれんさんの使用済み生理用品を盗み放題なんですよ。ちょっと羨まし過ぎじゃないですか。
cut14。コージと夏です。手首を返すとき、左右の手がそれぞれ9時3時から1時11時になっています。静的な印象を与える垂直の絵をアクションの途中に入れないということです。それ以外は別に大したことありません。
そう言えばナッツハウスにも当然トイレありますよねえ。だからココとナッツってかれんさんどころかプリキュア全員の使用済み生理用品を盗み放題じゃないですか。いいなあ。その中でもかれんさんは高級な多分手触りがいいやつを使っているでしょうから見つけ出すのは容易なはずです。さすがに中学生ですからタンポンはない、いやうららは肉体接待によって非処女である可能性があるからタンポンがあるとしたらうららのだな。のぞみがタンポンを使ってたら一番興奮します。頭が悪いのに自分が女であることを理解しているというところにエロさを感じるからです。ゆえにナプキンでも全然問題ありません。まあでも、のぞみのことだから生理用品もお母さんと共同なんだろう。だからババ臭いのはのぞみで決定です。プリキュアの中でりんちゃんのだけはいらないですけど、多分汗臭いから回避するのは簡単でしょう。こまちさんはちょっと想像が付かないですね。だから生理周期を把握して毎日サニタリーボックスを掃除していればいずれ盗めるかと思われます。プリキュアとかメインに書いてるなんかすげー気持ち悪い作画ブログってどこのこと言ってんのかな。
cut16。りんちゃんのフルショットダンスです。ここは3コマベースです。盛り上がるサビのところで割に枚数を使ったので、あるいは使うので、止めと動きの対比を演出するためにAメロに入ったここからはわざと枚数を少なくしているんでしょう。
アクションは、予備動作こそないももの、主要なアクションとリアクションとの関係に支えられた非常にオーソドックスなものです。3コマらしい調子の良いアクションと言えるでしょう。
cut17。ポン寄りでりんちゃんのアップショットとなります。スペーシングとタイミングの広狭を対比させて、主要なアクションを強調するというこれまた非常にオーソドックスなアクションです。
cut9の5枚目以降のように28枚目からりんちゃんがカメラの方に近づいた後遠のきますが、絵の入れ方は違っていて、28・29枚目間は1コマ打ちで29枚目でリアクションをした後30枚目ではもう遠ざかっています。演出もありますので下手だとは言いませんが、どちらが良いかは一目瞭然です。
cut18。うららのフルショットダンスです。cut16と同じダンスです。手を腰に当ててリズムを取っているときに違いが見受けられますが、基本的なスペーシング・タイミングは同じです。しかしツインテールによるフォロースルーが二つのアクションを全く別物に変えてしまっているのです。ここにフォロースルーの力を見ます。主要なアクションと関わりながらも別の摂理の基で動いている髪の毛などは、アクションに拡がりをもたらし重荘な動感を持たせます。
この例えるなら表面と背面をある程度同時に見せているというのがフォロースルーにおいて重要です。消極的フォロースルーと僕が呼ぶことにした何でもかんでもやたら入るフォロースルーは、表面を見せすぎて意外性も糞もあったもんじゃありません。ゆえに面白くないのです。一方背面を見せすぎたフォロースルーがこのカットにあります。12枚目でエクストリームとなった髪の毛は13・14枚目でフォロースルーをします。この14枚目が戻りすぎなのです。髪の毛に何らかの力が働いたかのようになっています。また広いスペーシングになっているのにそれを受けるものがないので、アニメートの技術として見ても良くありません。
貶すのはここで止めて、良いところも書きましょう。13・14枚目以外のフォロースルーは良いんですけど、特に22から24枚目が素晴らしいです。上半身を下げた後に髪の毛がフォロースルーを行います。スペーシングの適切さは当然、追従する髪の毛によって余韻を残しながらもはっきりとアクションの終わりが示されており、次のポン寄りへのこれ以上ない布石となっています。
cut19。前述したようにポン寄りでうららのアップショットです。cut17の二段落目と同じことしか考えられません。
cut20。愛と愛でダブル愛のダンスです。イマイチ。2コマベタ打ちでオーバーラップをさせ、手の移動による重心の推移も描写されているのに全然良く見えません。だからただ基本通りにやるだけだとつまらないんです。スペーシングやタイミングはアイデアを具現する手段なのであって、アニメーターとして最も大事なのは創造性であり、cut9の四段落目から河野宏之氏が最強となるのです。
cut21。ポン寄りでダブル愛バストショットです。前カットに続いてここも見所なしです。そんなことより半端なデフォルマシオンがされているキャラクターをある程度身体が見えるこのサイズで捉えて、「花になる」のようなポーズをさせると何かすごく不安な画面になりますね。15歳なのに肩幅が一頭身になっていますから、物凄く顔がでかいってことしょう。そんなキャラの手は顔に合わせてまた凄くでかくなっています。幼児でも判るような明らかなデフォルマシオンがされたキャラクターではないので、恥ずかしながらほぼ現実の引き写しと見ていたので、強烈な違和感を感じました。僅かでもデフォルマシオンがされたキャラクターを見せるとき、プロポーションに疑問が浮かぶような構図を演出家は出来るだけ避けるべきなんでしょうけど、振りの要請があったのか、この程度ならいけると踏んだのか。でもカットの最後でダブル愛に見つめられたら、そんなことどうでもよくなってしまいました。いくらならダブル愛を買えるだろうか、上流と中流の上位階級の娘だから一人三万じゃあ足りないだろうかとそっちの方に興味が出てきてしまいました。
cut22。ここは顔がモロ永島さんなので氏の原画パートでしょうか。名前を出しておいて悪いんですけど、イマイチ・・・・。と言うか振りがわりーよ。何このなんか拳を上下に振るところ。意味わかんない。永島さんはなあ、スプラッシュスターのガンバランスで多分大活躍していらっしゃるからこの程度で心象が悪くなることはねーんだよ。わかったか。
cut23。かれんさんのダンスです。最強のカットです。賞賛に入る前に先に小言を書いておきます。前カットまで変なジャージだったのにサビに入ると変身しているのは解せません。サビ前にあんな訳の分かんないの入れるくらいなら変身させればよかったのに。永島さんが5のドリームとフレッシュのラブの変身を担当されてると思われることも考慮すると、非常に残念です。
さあ、本題に入ります。1・2枚目で手を合わせに行きます。色が付いて3枚目で手が合わされます。このときのエクストリームは大きく外に開いた髪の毛とダウンポジションになっている身体、この二箇所です。4から7までたっぷり4枚も使ってエクストリームを戻してリアクションをします。6・7枚目間のみ1コマ打ちでここまでの規則的な2コマ打ちにノイズを混入させます。8枚目で手を上に持って行くアクションを開始します。9枚目でスペーシング大きく手を上へ、10から13枚目でそれ受けるスペーシングの小さな動きが入ります。14・15枚目はスペーシングの小さな流れを引き継いで指を曲げて、16・17でスペーシング大きく手を肩に持ってくると同時に身体を下に移動させます。スペーシングについて、14・15間が15・16・17間と対応しています。10から15まで1コマ打ちなのはスペーシングを小さくするためでしょう。2コマ空いて18枚目で上体を上に移動してリアクションをした後、再び2コマ空いて19枚目は肩から手が離れます。つまり、大きなアクションは6コマなかったということです。3から7枚目を思い出してください。ここはリアクションだったので9コマも大きなアクションはありませんでした。対になるものをそれぞれ入れるというのはアクションを魅力的にする方法の一つです。例えば曲線を反転させるとか、cut9のX、つまり直線の対比もそうですね。しかしここでは、アクションであるか否かを分かつ動と静を対比させています。このようなラジカルな試みをしながらもそれは極めて自然に導入されていると思いませんか。静なのにも関わらずアクションの流れが全く途切れないのです。しかしそこはアクセントとして機能しているため、やはり静なのです。一旦アクションが静へ移行することが繰り返されてリズムが生まれ、このアクションでは高次元の調和が完成されています。この点でここは最強のカットだと言えるのです。20・21・22枚目で拳を握ります。21・22枚間のスペーシングが突如広くなり、拳を握ってかつ手も上方へ移動させるという二つのアクションを同時に行っています。これはアクションが加速したことを示しているのですが、このようなスペーシングの操作が出来るのは、もういい加減クドイでしょうが、19から21枚目までの小さなスペーシングがこれを受けているからです。ここからは一気に展開されます。23枚目は22枚目の続きで、身体と右手の拳を上へ移動させます。24枚目ではでスペーシング広く身体が下に移動し、25から27枚目で24枚目に対するリアクションとフォロースルーを1コマ打ちでします。やはりこれも静と動の対比なのです。特に、身体が下へ移動する動きにはたったの1枚しか使われていません。速さを見せて静との対比をより明確にしているのです。28枚目で画面左方向に重心の移動を開始して、29枚目で身体を上へに移動の続きをします。30枚目で右手がスペーシング広く降りてきて重心は左に乗り、31・32枚目で身体が下へ移動し終えます。それから33から35枚目で25から27枚目と同種のリアクション・フォロースルーをします。28・29と30から35枚までは1コマ打ちとなっています。36・37枚目で身体は上へ移動し、スペーシング広く空けて38枚目、ここから40枚目まで身体は下へと移動します。そして41枚目でリアクション・フォロースルーをして終わりです。37・38と39から41枚までは1コマ打ちとなっています。静動の対比がアクションの根幹なのは間違いないと言えるでしょう。全体を見終えて、それぞれがある一定条件のとき共通の性質を持つことが明らかになったからです。静のとき、かれんさんは必ず下方に位置しています。ダウンポジションとしても良いでしょう。静の部分を挙げてみます。3から7、17から18、24から27、32から35、40から41枚間ですね。対する動はダウンポジション以外ですから、下方へないし上方から下方へのアクションになります。状態ではなくこのような共通項を持っているからこそ、前述したリズムが生まれたのです。こんなに上手いのにここが河野さんじゃなかったら泣いてしまいます。根拠も少しはありますけど、こんな圧倒的なアニメートを前にすると野暮だからもういいや。上手いところは大体河野です。
28から31と36から39枚間はいずれも非常に似通ったダウンポジションへと向かう動きです。しかしそれぞれのタイミングは違っています。両者の記述の最後に付けたタイミングの注釈を参考にして下さい。意図としては対称を避けるためで間違いないと思いますが、タイミングについてあることが思い浮かびました。
図1をご覧下さい。陳腐で申し訳ないんですけど、移動距離は変わらないということが言いたいのです。図1のアクションを簡易タイムシートで表したのが図2です。このように1コマ打ちと2コマ打ちが共に移動距離も掛かる時間も全く同じだとしたらこれら二つのタイミングの違いは何なんだろうと、複雑なコマ打ちで表現されたここのアクションを見ていて思ったのです。でもその答えは出ていました。cut10で書いたように、タイミングよりスペーシングの操作の方がより効果的です。アクションに生き生きとした魅力を与えるには、時にコマを落としてやることでスペーシングを強調して見せ、その空いたスペーシングを上手く埋めてやることが大事なんですね。アニメーションは時間の芸術だと誰かが言っていましたが、その言葉の中には、アニメートは空間を支配するということも含まれてるはずです。その空間が時間とぴったり合致したとき、アニメーションは万能な表現手段となり得るのでしょう。
cut24。こまちさんのダンスです。こんなアニメートで何を書けって言うんだ。
cut25。うららのダンスです。先ほどのかれんさんと同じ振りですが、当然違いは出ています。1枚目から1コマ打ちでスペーシング広く2枚目で手を打ちます。かれんさんは3枚でしかも手を合わせるに至る2・3枚間スペーシングはうららに比べて大人しかったです。ゆえにうららは手を「打つ」、かれんさんは手を「合わせる」と表現しました。そして4枚のリアクションをします。これは同じですが、うららの場合は2枚目にエクストリームと呼べるものがないのでリアクションのみです。かれんさんの6・7枚間にあたる5・6枚間も1コマではありません。うららの快活さは、アニメートでは単純という表現に還元されて表されます。スペーシング広く7枚目で手を頬の辺りまで上げます。8枚目のスペーシングも広く両手はアウトしてます。9から11枚目は7・8枚目を受けて狭いスペーシングでアクションの続きをして、12枚目でもう手を下に移動開始です。うららなので異様に広いスペーシングが続いても丁寧に受ける必要はありません。以降18枚目まで1コマが続きます。14枚目で手が肩にコンタクトして、15から20枚目まで9コマ使って6枚もリアクションをします。かれんさんの3から7枚目も9コマでした。こちらはエキストリームを戻しているため表面上は動いているのですが、前後関係から動に対する静と分類しました。うららの方は極小のスペーシングによって殆ど動いているようには見えません。ゆえに止まっていると言いいたいです。、それはかれんさんよりもより極端に動と静を対比させて、動を強調するためです。それは即ち動か静かの一元論となりますから、やはりうらら単純な表現がされていると言えるのです。21から23枚目で腕を振り上げて、そこで初めて24枚目で重心を下げる動作に移ります。25から27枚目で1コマのリアクションをします。28枚目で画面左手方向へ重心の移動が開始され、29枚目でアップポジション、30枚目でアップポジションを保ちつつ腕を振って、31・32枚目で重心は完全に左へ、33・34枚目はリアクションです。この腕を振る動作もうらら特有の工夫がされています。リアクションしながらも身体が下方へ僅に移動しています。これは上方への動きの対比となりますから、最も大きな動きである上方への動きが強調され、快活さを醸し出す一因となっています。そうなると、24枚目の手と身体のアクションのタイミングのズレは下方への動きの持続性をきちんと見せるため、29・30枚目のアップポジションの維持は身体の上昇の補完とそれぞれ説明できます。時折ハッとするアニメートに出会うときがあります。「ギブリーズ episode2」でカレーの辛さに耐えながらカウンターの下をガンガンガンと蹴るアクション、「Yes! プリキュア5GOGO 全員しゅーGO! ドリームフェスティバル」のOPのサビで咲がインしてきて気合を漲らせて頭を振るアクション、これらを見たときと同じ感覚を味わったアニメートがこれから登場します。35から41枚目のアクションで、楽しくなってしまったうららが振りを少し崩して身体を画面左方向に向けて腕を振り出すというものです。これはテレビの前でプリキュアがダンスをするというものですから、送り手と受け手の関係が完全な一対一の関係になっています。しかし、本アニメートはこの関係を崩し、うららの内面を呈したものです。それは表層的には反則となるでしょうが、このフィルムはプリキュアの自身を表現する手段としてダンスが選ばれているだけであるため、実際には満点に近い正解となるのです。ただしアニメートとしては形態を評価するものですから、スペーシング・タイミング等には言及しません。ただ一番重要で後天的に獲得しにくい創造性が現れたアニメートであるが故、それは他とは全く相容れない価値を持つものなのです。
cut26。りんちゃんのダンスです。フォロースルーはもっとオーバーラップさせないと2コマベタ打ちの意味が出ません。
ダンスの種類によって文章の量が全く違いますね。その種類については、青と黄が、緑と赤が同じ振りをしていました。当然補色を見るところです。登場する順番は青→緑→黄→赤となってこの後最後にのぞみのピンクがきますから、色相環をぐるっと一周したかのようです。個別に登場しながらも円形を描いているのは非常に示唆的で、プリキュアの一体感を表現したように思えます。
cut27。のぞみのアップから皆がジャンプするところですが、上手くないですね。大袈裟なフォロースルーと振り向きの絵の不足、全員の引きのショットでのバタバタしたアニメートが落ち着かない印象を与えます。
cut28。ラストカットはのぞみです。何かもう疲れたからいいや。
絶対最後まで一貫して同じテンションで書き続けられませんね。それは前からずっと変わっていないようです。まあでもこのレベル詳しさのアニメートの分析って一切見たことがありませんから、同じ題材を扱った5月から物凄い成長を遂げているということになるでしょう。だから作画オタクになんて3ヶ月でなれますよ。皆さんも頑張ってオタクになりましょう。
ANIMAXでは現在「YES!プリキュア5」の放送をしています。7月末から始まって、火曜日に漸くEDが「ガンバランスDEダンス」になりました。テロップを見る限り河野さんと永島さんが原画を描いているようなので、またどれだけアニメートについて詳しくなったかを確認するためにも、以前も少し書いたんですけど改めて記事にします。そういえばプリキュアボーカルBOXに付いているDVDを見ながら書こうとしたら、あれ何でかコマ送りしても1秒が17コマだったり33コマだったり訳わかんないことになってて出来ませんでした。
※ガンバランスDEダンスはどうやら何回かタイミングが変わっているようです。僕が書くのは、ANIMAX8/18放送分第34話「ミルクを守れ!白馬の騎士かれん」のEDです。しかし同局8/19放送分の第36話「目指せ完走!マラソン大会」のEDでは少なくともcut12のタイミングが異なっていました。調べてみると、どうやら34話は本放送では簡略ヴァージョンのEDだったようですね。この辺の事情は不明です。
殆どのアクションが2コマベースで構成されています。ゆえに特に記述がないときは2コマ打ちとなっています。
cut9。ワーン、ツー、ワンツースリーフォーファイヴときてのぞみです。シルエットに続いて手が見えて、のぞみ以外が揃っての主役ののぞみ登場ですからここは最重要ポイントです。ですので、長峯さん(某掲示板情報ではこの演出は長峯達也さんだそうですし、氏は東映を辞めるそうです。だからまあ参考程度にするべきですね。)がよくやられる、画面の主体が視聴者に働きかけることで力ずくで画面内に連れて行ってしまう正面カメラの奥行きを利用したアクション、つまりカメラ目線のキャラクターがカメラに近づいたり遠のいたりするアクションを使っています。何のことか分かんなかったら、8/30のフレッシュの演出が長峯さんなのでこの一文を頭に置いて見てみて下さい。で、その無下に出来ないここの正面カメラの奥行きを利用したアクションには、当然繊細な気遣いがされています。
アクション開始前の0枚目では普通に立っているのぞみですが、1枚目でいきなり前に出された手がカメラを覆います。2枚目で指を広げてハートが飛びます。3枚目でのぞみの顔にカメラが寄ってバストショットサイズ、4枚目で画面の殆どをのぞみの顔が占めます。5から7枚目がリアクションで顔が下へ、8・9枚目でもう少しだけ寄って、10枚目でやや引きつつ上方へ移動します。11枚目では一気にバストショットまで引いて、のぞみの顔はでこで切れています。手の振りが見えます。12から14枚目までのぞみの身体は下に移動しながら手拍子を打ちます。15から17枚目で身体が下に下がってリアクションをします。
ここまでのスペーシングは完璧だと思います。0・1、9・10枚目間のスペーシングは非常に広くなっています。広いスペーシングは諸刃の剣で、上手く使うとスペーシングにおけるアクセント(≠アクセントポジション)となりますが、多くの場合は「何か物体が突然物凄い速度で移動した」という印象になってしまいます。前者の効果を与えるにはそれを受けるスペーシングを取ってやる必要があります。スペーシングを小さくするのです。0・1枚目間は5から7枚目が、9・10枚目間は8・9枚目と15から17枚目がその役割を果たしています。5から7枚目と15から17枚目はリアクションと言って動作が終わったことを補完するためのものです。僕がしょっちゅう「作画はリアクションだ」と言っているのは、構造的にスペーシングが広くなることが不可避なリミテッドアニメーションにおいて、それを生かすためにはリアクションを利用する他なかろうという考えに至ったからです。このアクションで追記しておくと、1枚目以降リアクションに入る直前の4枚目までスペーシングは段々と小さくなっています。0・1枚目間があまりに異常なスペーシングだったので、リアクションのみならず全体でスペーシングをコントロールしていたのですね。他方、8・9枚目は予備動作で、次が顔を上げる動作ですから、反対方向への動きを入れることでアクションに整合性を与える役割です。リアクションとは少し性質が違います。しかしこの予備動作は、動きの構成という面でも非常に重要な役割を持っています。
続いて前述した動きの構成です。最初にわざわざのぞみの顔を隠したのは振り付けに要請されたものではないでしょう。一番見せたいものを一旦隠しといて出すのが面白いんです。いないいないばあみたいなものです。人の感覚のことについて僕は全く知りませんけど、人はそういう意外性が多分好きなんでしょう。だから優秀なアニメーターは、いろんな手を使って僕らを楽しませてくれます。極限状態の人の目をアクションの途中で見開かせたり、端正な顔が突然崩れたり、思わぬところでエクストリームを表現したり。以上全て河野宏之氏の例です。つまり河野さんは最強なのです。枚数が足らないとかいうのはとっくに越えているのです。そんなのが気になるとか言ってたら、枚数でしか作画の良し悪しを判断出来ないドにわかであることが分かってしまいますよ。まあ誰でもそんな時期はあります。アニメートについて分かり始めた時期ね。簡単に違いを感じることが出来るのは枚数だからそれに反応してオタク気取り。早く大人になれよ坊主。大人の世界の方が楽しいんだから。すぐ河野さん関係を検索していて見つけたにわかをイジメたくなるなあ。だってあいつら絶対こんな風にアニメートを見たことないから言い返せないことが分かってる。絶対勝てる勝負をやらないなんてつまんないもん。ファーストキッスはマシュマロの味、きっとそうだもん!それで前段落の最後の8・9枚目ですね。1から7枚目までの一連の顔見せのアクションを8・9枚目はその骨格を受け継ぎながら次のアクションの予備動作を兼ねているというのが素晴らしいです。いやむしろ全体の流れで見ると、骨格を受け継いだというか内臓を入れて筋肉を付けて生物を作り出してしまったくらい前にグッとくる動きが効いています。5から7枚目は1コマ打ち、8・9枚目は2コマ打ちとなっており、減速させることでこのアクションをしっかり見せている見事なタイミングのことも最後に書いておきましょう。
動きの構成についてもう一つ良いところがあります。手を打つ箇所が二箇所あり、いずれにも使われている手法です。手を打つアクションに入るときは手を外側に開き、その後手を離すアクションのときは手を内側に閉じています。両の手は、二つのアクションにおいてXを描くような感じになっています。このように関節を対するように折ってアクションをさせることで、より動感のあるアクションを描くことが出来るのです。
cut10。りんちゃんのフリフリ身体ゆすりダンスです。何てことないアクションなので何とかしようと1・2・3・4コマを使って頑張ってはいるんですけどイマイチです。スペーシングはそれだけで圧倒的な効果を持つ一方で、タイミングはそうではないようです。こういうアクション自体が凡庸なときに上手いやり方を思いつかなかったらベタ打ちにしておけばいいと思ったのですが、次カットのうららがベタ打ちで良いアクションになっています。ただでさえ規則的なベタ打ちで、それが続くと単調に見えるでしょう。なので泣く泣くタイミングを操作したのではないかと想像します。。
cut11。うららのベタ打ちダンスです。ベタ打ちはスペーシングを極端にすると非常に面白いのですが、上手くやるのが中々難しいので、原則としてはオーバーラップさせ続けると良いでしょう。しかも絵の枚数を使える2コマ打ちならその優位性は顕著です。当然ここでもメインの大きなアクション、手のアクションではオーバーラップをさせています。しかし身体のアクションについては、手の動きに合わせてそれを補完するスペーシングを取っています。例えば手が下方へのアクションをしているときには身体の下方へのアクションのスペーシングを広くするというような感じです。また絵の入れ方も上方へのアクションのときに3枚、下方へのアクションのときに2枚使って違いを出しています。これらの違いによって規則性の中にも躍動感が感じられ、ダンスに二元的な魅力を付与しています。
他方で30コマ/秒のテレビ放送ではアクションとビートに一体感がありません。24コマ/秒だとどうなんでしょう。上3枚下2枚の身体の動きを一つのアクションとしたときのアップポジションとビートが同期していないと、ここは良いアニメートではあっても特別にはなれないと思います。
cut12。こまちさんの一日ぴかぴかダンスです。フォロースルーとリアクション、予備動作を1コマにしています。セオリー通りといった感じですが、大したスペーシングもないので1コマのところがクドいような感じもします。それはcut10と同じタイミングの操作が原因なんでしょうか。
cut13。かれんさんです。かわゆいですのう。そう言えば爺やさんってサニタリーボックスも当然掃除しているんでしょう。だからかれんさんの使用済み生理用品を盗み放題なんですよ。ちょっと羨まし過ぎじゃないですか。
cut14。コージと夏です。手首を返すとき、左右の手がそれぞれ9時3時から1時11時になっています。静的な印象を与える垂直の絵をアクションの途中に入れないということです。それ以外は別に大したことありません。
そう言えばナッツハウスにも当然トイレありますよねえ。だからココとナッツってかれんさんどころかプリキュア全員の使用済み生理用品を盗み放題じゃないですか。いいなあ。その中でもかれんさんは高級な多分手触りがいいやつを使っているでしょうから見つけ出すのは容易なはずです。さすがに中学生ですからタンポンはない、いやうららは肉体接待によって非処女である可能性があるからタンポンがあるとしたらうららのだな。のぞみがタンポンを使ってたら一番興奮します。頭が悪いのに自分が女であることを理解しているというところにエロさを感じるからです。ゆえにナプキンでも全然問題ありません。まあでも、のぞみのことだから生理用品もお母さんと共同なんだろう。だからババ臭いのはのぞみで決定です。プリキュアの中でりんちゃんのだけはいらないですけど、多分汗臭いから回避するのは簡単でしょう。こまちさんはちょっと想像が付かないですね。だから生理周期を把握して毎日サニタリーボックスを掃除していればいずれ盗めるかと思われます。プリキュアとかメインに書いてるなんかすげー気持ち悪い作画ブログってどこのこと言ってんのかな。
cut16。りんちゃんのフルショットダンスです。ここは3コマベースです。盛り上がるサビのところで割に枚数を使ったので、あるいは使うので、止めと動きの対比を演出するためにAメロに入ったここからはわざと枚数を少なくしているんでしょう。
アクションは、予備動作こそないももの、主要なアクションとリアクションとの関係に支えられた非常にオーソドックスなものです。3コマらしい調子の良いアクションと言えるでしょう。
cut17。ポン寄りでりんちゃんのアップショットとなります。スペーシングとタイミングの広狭を対比させて、主要なアクションを強調するというこれまた非常にオーソドックスなアクションです。
cut9の5枚目以降のように28枚目からりんちゃんがカメラの方に近づいた後遠のきますが、絵の入れ方は違っていて、28・29枚目間は1コマ打ちで29枚目でリアクションをした後30枚目ではもう遠ざかっています。演出もありますので下手だとは言いませんが、どちらが良いかは一目瞭然です。
cut18。うららのフルショットダンスです。cut16と同じダンスです。手を腰に当ててリズムを取っているときに違いが見受けられますが、基本的なスペーシング・タイミングは同じです。しかしツインテールによるフォロースルーが二つのアクションを全く別物に変えてしまっているのです。ここにフォロースルーの力を見ます。主要なアクションと関わりながらも別の摂理の基で動いている髪の毛などは、アクションに拡がりをもたらし重荘な動感を持たせます。
この例えるなら表面と背面をある程度同時に見せているというのがフォロースルーにおいて重要です。消極的フォロースルーと僕が呼ぶことにした何でもかんでもやたら入るフォロースルーは、表面を見せすぎて意外性も糞もあったもんじゃありません。ゆえに面白くないのです。一方背面を見せすぎたフォロースルーがこのカットにあります。12枚目でエクストリームとなった髪の毛は13・14枚目でフォロースルーをします。この14枚目が戻りすぎなのです。髪の毛に何らかの力が働いたかのようになっています。また広いスペーシングになっているのにそれを受けるものがないので、アニメートの技術として見ても良くありません。
貶すのはここで止めて、良いところも書きましょう。13・14枚目以外のフォロースルーは良いんですけど、特に22から24枚目が素晴らしいです。上半身を下げた後に髪の毛がフォロースルーを行います。スペーシングの適切さは当然、追従する髪の毛によって余韻を残しながらもはっきりとアクションの終わりが示されており、次のポン寄りへのこれ以上ない布石となっています。
cut19。前述したようにポン寄りでうららのアップショットです。cut17の二段落目と同じことしか考えられません。
cut20。愛と愛でダブル愛のダンスです。イマイチ。2コマベタ打ちでオーバーラップをさせ、手の移動による重心の推移も描写されているのに全然良く見えません。だからただ基本通りにやるだけだとつまらないんです。スペーシングやタイミングはアイデアを具現する手段なのであって、アニメーターとして最も大事なのは創造性であり、cut9の四段落目から河野宏之氏が最強となるのです。
cut21。ポン寄りでダブル愛バストショットです。前カットに続いてここも見所なしです。そんなことより半端なデフォルマシオンがされているキャラクターをある程度身体が見えるこのサイズで捉えて、「花になる」のようなポーズをさせると何かすごく不安な画面になりますね。15歳なのに肩幅が一頭身になっていますから、物凄く顔がでかいってことしょう。そんなキャラの手は顔に合わせてまた凄くでかくなっています。幼児でも判るような明らかなデフォルマシオンがされたキャラクターではないので、恥ずかしながらほぼ現実の引き写しと見ていたので、強烈な違和感を感じました。僅かでもデフォルマシオンがされたキャラクターを見せるとき、プロポーションに疑問が浮かぶような構図を演出家は出来るだけ避けるべきなんでしょうけど、振りの要請があったのか、この程度ならいけると踏んだのか。でもカットの最後でダブル愛に見つめられたら、そんなことどうでもよくなってしまいました。いくらならダブル愛を買えるだろうか、上流と中流の上位階級の娘だから一人三万じゃあ足りないだろうかとそっちの方に興味が出てきてしまいました。
cut22。ここは顔がモロ永島さんなので氏の原画パートでしょうか。名前を出しておいて悪いんですけど、イマイチ・・・・。と言うか振りがわりーよ。何このなんか拳を上下に振るところ。意味わかんない。永島さんはなあ、スプラッシュスターのガンバランスで多分大活躍していらっしゃるからこの程度で心象が悪くなることはねーんだよ。わかったか。
cut23。かれんさんのダンスです。最強のカットです。賞賛に入る前に先に小言を書いておきます。前カットまで変なジャージだったのにサビに入ると変身しているのは解せません。サビ前にあんな訳の分かんないの入れるくらいなら変身させればよかったのに。永島さんが5のドリームとフレッシュのラブの変身を担当されてると思われることも考慮すると、非常に残念です。
さあ、本題に入ります。1・2枚目で手を合わせに行きます。色が付いて3枚目で手が合わされます。このときのエクストリームは大きく外に開いた髪の毛とダウンポジションになっている身体、この二箇所です。4から7までたっぷり4枚も使ってエクストリームを戻してリアクションをします。6・7枚目間のみ1コマ打ちでここまでの規則的な2コマ打ちにノイズを混入させます。8枚目で手を上に持って行くアクションを開始します。9枚目でスペーシング大きく手を上へ、10から13枚目でそれ受けるスペーシングの小さな動きが入ります。14・15枚目はスペーシングの小さな流れを引き継いで指を曲げて、16・17でスペーシング大きく手を肩に持ってくると同時に身体を下に移動させます。スペーシングについて、14・15間が15・16・17間と対応しています。10から15まで1コマ打ちなのはスペーシングを小さくするためでしょう。2コマ空いて18枚目で上体を上に移動してリアクションをした後、再び2コマ空いて19枚目は肩から手が離れます。つまり、大きなアクションは6コマなかったということです。3から7枚目を思い出してください。ここはリアクションだったので9コマも大きなアクションはありませんでした。対になるものをそれぞれ入れるというのはアクションを魅力的にする方法の一つです。例えば曲線を反転させるとか、cut9のX、つまり直線の対比もそうですね。しかしここでは、アクションであるか否かを分かつ動と静を対比させています。このようなラジカルな試みをしながらもそれは極めて自然に導入されていると思いませんか。静なのにも関わらずアクションの流れが全く途切れないのです。しかしそこはアクセントとして機能しているため、やはり静なのです。一旦アクションが静へ移行することが繰り返されてリズムが生まれ、このアクションでは高次元の調和が完成されています。この点でここは最強のカットだと言えるのです。20・21・22枚目で拳を握ります。21・22枚間のスペーシングが突如広くなり、拳を握ってかつ手も上方へ移動させるという二つのアクションを同時に行っています。これはアクションが加速したことを示しているのですが、このようなスペーシングの操作が出来るのは、もういい加減クドイでしょうが、19から21枚目までの小さなスペーシングがこれを受けているからです。ここからは一気に展開されます。23枚目は22枚目の続きで、身体と右手の拳を上へ移動させます。24枚目ではでスペーシング広く身体が下に移動し、25から27枚目で24枚目に対するリアクションとフォロースルーを1コマ打ちでします。やはりこれも静と動の対比なのです。特に、身体が下へ移動する動きにはたったの1枚しか使われていません。速さを見せて静との対比をより明確にしているのです。28枚目で画面左方向に重心の移動を開始して、29枚目で身体を上へに移動の続きをします。30枚目で右手がスペーシング広く降りてきて重心は左に乗り、31・32枚目で身体が下へ移動し終えます。それから33から35枚目で25から27枚目と同種のリアクション・フォロースルーをします。28・29と30から35枚までは1コマ打ちとなっています。36・37枚目で身体は上へ移動し、スペーシング広く空けて38枚目、ここから40枚目まで身体は下へと移動します。そして41枚目でリアクション・フォロースルーをして終わりです。37・38と39から41枚までは1コマ打ちとなっています。静動の対比がアクションの根幹なのは間違いないと言えるでしょう。全体を見終えて、それぞれがある一定条件のとき共通の性質を持つことが明らかになったからです。静のとき、かれんさんは必ず下方に位置しています。ダウンポジションとしても良いでしょう。静の部分を挙げてみます。3から7、17から18、24から27、32から35、40から41枚間ですね。対する動はダウンポジション以外ですから、下方へないし上方から下方へのアクションになります。状態ではなくこのような共通項を持っているからこそ、前述したリズムが生まれたのです。こんなに上手いのにここが河野さんじゃなかったら泣いてしまいます。根拠も少しはありますけど、こんな圧倒的なアニメートを前にすると野暮だからもういいや。上手いところは大体河野です。
28から31と36から39枚間はいずれも非常に似通ったダウンポジションへと向かう動きです。しかしそれぞれのタイミングは違っています。両者の記述の最後に付けたタイミングの注釈を参考にして下さい。意図としては対称を避けるためで間違いないと思いますが、タイミングについてあることが思い浮かびました。

図1をご覧下さい。陳腐で申し訳ないんですけど、移動距離は変わらないということが言いたいのです。図1のアクションを簡易タイムシートで表したのが図2です。このように1コマ打ちと2コマ打ちが共に移動距離も掛かる時間も全く同じだとしたらこれら二つのタイミングの違いは何なんだろうと、複雑なコマ打ちで表現されたここのアクションを見ていて思ったのです。でもその答えは出ていました。cut10で書いたように、タイミングよりスペーシングの操作の方がより効果的です。アクションに生き生きとした魅力を与えるには、時にコマを落としてやることでスペーシングを強調して見せ、その空いたスペーシングを上手く埋めてやることが大事なんですね。アニメーションは時間の芸術だと誰かが言っていましたが、その言葉の中には、アニメートは空間を支配するということも含まれてるはずです。その空間が時間とぴったり合致したとき、アニメーションは万能な表現手段となり得るのでしょう。
cut24。こまちさんのダンスです。こんなアニメートで何を書けって言うんだ。
cut25。うららのダンスです。先ほどのかれんさんと同じ振りですが、当然違いは出ています。1枚目から1コマ打ちでスペーシング広く2枚目で手を打ちます。かれんさんは3枚でしかも手を合わせるに至る2・3枚間スペーシングはうららに比べて大人しかったです。ゆえにうららは手を「打つ」、かれんさんは手を「合わせる」と表現しました。そして4枚のリアクションをします。これは同じですが、うららの場合は2枚目にエクストリームと呼べるものがないのでリアクションのみです。かれんさんの6・7枚間にあたる5・6枚間も1コマではありません。うららの快活さは、アニメートでは単純という表現に還元されて表されます。スペーシング広く7枚目で手を頬の辺りまで上げます。8枚目のスペーシングも広く両手はアウトしてます。9から11枚目は7・8枚目を受けて狭いスペーシングでアクションの続きをして、12枚目でもう手を下に移動開始です。うららなので異様に広いスペーシングが続いても丁寧に受ける必要はありません。以降18枚目まで1コマが続きます。14枚目で手が肩にコンタクトして、15から20枚目まで9コマ使って6枚もリアクションをします。かれんさんの3から7枚目も9コマでした。こちらはエキストリームを戻しているため表面上は動いているのですが、前後関係から動に対する静と分類しました。うららの方は極小のスペーシングによって殆ど動いているようには見えません。ゆえに止まっていると言いいたいです。、それはかれんさんよりもより極端に動と静を対比させて、動を強調するためです。それは即ち動か静かの一元論となりますから、やはりうらら単純な表現がされていると言えるのです。21から23枚目で腕を振り上げて、そこで初めて24枚目で重心を下げる動作に移ります。25から27枚目で1コマのリアクションをします。28枚目で画面左手方向へ重心の移動が開始され、29枚目でアップポジション、30枚目でアップポジションを保ちつつ腕を振って、31・32枚目で重心は完全に左へ、33・34枚目はリアクションです。この腕を振る動作もうらら特有の工夫がされています。リアクションしながらも身体が下方へ僅に移動しています。これは上方への動きの対比となりますから、最も大きな動きである上方への動きが強調され、快活さを醸し出す一因となっています。そうなると、24枚目の手と身体のアクションのタイミングのズレは下方への動きの持続性をきちんと見せるため、29・30枚目のアップポジションの維持は身体の上昇の補完とそれぞれ説明できます。時折ハッとするアニメートに出会うときがあります。「ギブリーズ episode2」でカレーの辛さに耐えながらカウンターの下をガンガンガンと蹴るアクション、「Yes! プリキュア5GOGO 全員しゅーGO! ドリームフェスティバル」のOPのサビで咲がインしてきて気合を漲らせて頭を振るアクション、これらを見たときと同じ感覚を味わったアニメートがこれから登場します。35から41枚目のアクションで、楽しくなってしまったうららが振りを少し崩して身体を画面左方向に向けて腕を振り出すというものです。これはテレビの前でプリキュアがダンスをするというものですから、送り手と受け手の関係が完全な一対一の関係になっています。しかし、本アニメートはこの関係を崩し、うららの内面を呈したものです。それは表層的には反則となるでしょうが、このフィルムはプリキュアの自身を表現する手段としてダンスが選ばれているだけであるため、実際には満点に近い正解となるのです。ただしアニメートとしては形態を評価するものですから、スペーシング・タイミング等には言及しません。ただ一番重要で後天的に獲得しにくい創造性が現れたアニメートであるが故、それは他とは全く相容れない価値を持つものなのです。
cut26。りんちゃんのダンスです。フォロースルーはもっとオーバーラップさせないと2コマベタ打ちの意味が出ません。
ダンスの種類によって文章の量が全く違いますね。その種類については、青と黄が、緑と赤が同じ振りをしていました。当然補色を見るところです。登場する順番は青→緑→黄→赤となってこの後最後にのぞみのピンクがきますから、色相環をぐるっと一周したかのようです。個別に登場しながらも円形を描いているのは非常に示唆的で、プリキュアの一体感を表現したように思えます。
cut27。のぞみのアップから皆がジャンプするところですが、上手くないですね。大袈裟なフォロースルーと振り向きの絵の不足、全員の引きのショットでのバタバタしたアニメートが落ち着かない印象を与えます。
cut28。ラストカットはのぞみです。何かもう疲れたからいいや。
絶対最後まで一貫して同じテンションで書き続けられませんね。それは前からずっと変わっていないようです。まあでもこのレベル詳しさのアニメートの分析って一切見たことがありませんから、同じ題材を扱った5月から物凄い成長を遂げているということになるでしょう。だから作画オタクになんて3ヶ月でなれますよ。皆さんも頑張ってオタクになりましょう。
テーマ:YES!プリキュア5 - ジャンル:アニメ・コミック
